8.あなた、その川を渡らないで

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韓国ドキュメンタリー映画
監督 チン・モヨンJin Moyoung
出演 チョ・ビョンマンさん(夫98歳)
   カン・ゲヨルさん(妻89歳)
場所 韓国・江原道横城(カンウォンドウフェンソン)郡古時里(コシリ)
映画館 シネスイッチ銀座

basiaさんのブログで紹介されていたのを見て、これは見に行かなくては!と思い、早速行ってきました。

上の写真からもお分かりのように、このお二人、俳優さんではありません。
ごくごく普通のとっても仲の良いおじいちゃんとおばあちゃん。

お出かけするときは、どこへ行くにも、必ず手をつないで歩きます。
そして、普段からお揃いの韓服を着て過ごしています。

月に一度の五日市に、一番素敵な韓服を着て、手をつないで見物に行くのが二人の楽しみだったそうです。
その様子が、韓国国営放送(KBS)のドキュメンタリー番組「人間劇場」で放送され、評判になり、後日、監督チン・モヨンさんの目に留まり、彼がたった一人でこの二人を15カ月間密着取材してこの映画が出来上がったそうです(監督のインタビュー記事より)。


~ここからおもいっきりネタバレです~


結婚して76年目を迎えても、初めて出会った時のことをとても嬉しそうに話すおばあちゃん。
おばあちゃんの手を握っていないと眠れないおじいちゃん。

いたずら好きなおじいちゃんは、ちょくちょくおばあちゃんにちょっかいをだします。
秋の昼下がり、かき集めた落ち葉をおばあちゃんの頭にかけたり・・・
春、川で山菜を洗っているおばあちゃんのそばに石を落として水をかけたり・・・
冬、積もった雪をぶつけたり・・・
そのたびに、最初は怒っているおばあちゃんも果敢に応戦します。

その様子が本当に微笑ましくて、まるで、「冬のソナタ」の高校時代のユジンとチュンサンのような恋人同士なのです。

でも、悲しいこともたくさんあります。

貧しかった時代、12人のうち6人もの子供を亡くしてしまったことや、
おばあちゃんの誕生日で子供も孫も集まってにぎやかだったのに、ふとしたことから始まる長男と長女の喧嘩に涙したり・・・
かわいがっていた犬が死んでしまったり・・・

そして、何よりも、98歳のおじいちゃんが日に日に弱っていく姿を目の当たりにして
戸惑い、涙して、覚悟していくおばあちゃん・・・

ある日、おばあちゃんが市場で子供用の寝間着を6着も買うシーンが出てきます。
「3歳用と6歳用、女の子用と男の子用、でも大きいのにしてね、着やすいから」 
まだそんな小さな子供がいたのかな、と思っていたら、
後でおばあちゃんの言葉が流れます。

これは、亡くなった子供たちにあげるの。
昔は買ってあげることができなかったから、ずっとずっと気になっていたの。
どちらか先に死んだほうが、天国で子供たちに着せてあげるのよ。

耳の遠いおじいちゃんに、これは○○、こっちは○○、と子供の名前を言って、教えています。
おじいちゃんは黙ってうんうんとうなずいています。
二人とも目にいっぱい涙をためながら。


ドキュメンタリーなので、
咳で苦しむおじいちゃんの様子や、どうすることもできずに隣でじっと見守っているおばあちゃんの姿がそのまま映像に流れます。

マイクから、おじいちゃんのぜーぜーという苦しそうな息遣いが伝わってきて、辛くなります。

ある雨の日、おじいちゃんの咳を聞きながら、おばあちゃんがふと立ち上がり、タンスの中からおじいちゃんの服を取り出してかまどの火にくべていきます。
これは、普段来ているおじいちゃんの服。天国に行っても着られるように、と。

そして、最後の時を迎えようとしているおじいちゃんの横に添い寝しながらおばあちゃんが言います。
「できることなら、手をつないで一緒にいきたい」

・・・

お葬式の後、お墓の前でおじいちゃんの綺麗な韓服を
これは春に着るのよ、これは夏になったら着るのよ・・・と一枚一枚燃やしています。
続いて、6枚の寝間着。
先に行ったほうが持っていくって約束したわね・・・と。

そして雪の中、お墓の前でひとりたたずむおばあちゃん
「じゃ、もう帰るね」
そう言ってお墓から離れようとするけれど、離れられない。
おばあちゃんの泣き声がどんどん大きくなっていきます。
「世界で一番、あなたが大好きだよ」
そう言って座り込んでしまい、ただただ泣き続けるおばあちゃん。

ここで始めのシーンと終わりのシーンがつながりました。


・・・


若いころには簡単にできていたことが、どんどんできなくなっていくことのもどかしさ。
それでも、お互いを想う気持ちだけは変わらずに労わり合う優しさ。
必ずやってくる別れの時を受け入れなくてはいけない寂しさ。

切ないけれど誰もが通らなくてはならない道。
だからこそ、毎日を大切に生きていくことの大事さをしみじみと感じました。



最近、映画館で泣くことばかり。。。

今度は、スカッとする映画も見てみようと思います。

・・・naomi・・・
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by naomichan_2 | 2016-08-06 02:09 | 映画・ドラマ | Comments(6)
Commented by basia at 2016-08-06 09:03 x
naominさんの感想を読んでまた涙してしまいました。
どのシーンを取ってみても愛にあふれていて、この二人のことが大好きになってしまうよね。
どんなに仲良くても、死ぬときは一人。最後のおばあさんの泣き声と言葉を思い出すだけで泣けます。
お互いに唯一無二の人に会えたっていうことは幸せそうで羨ましいことでもありますね~
でもnaominさんも私も泣ける映画が好きだよね~
Commented by naomichan_2 at 2016-08-06 13:01
> basiaさん
早速コメントいただきありがとうございます。
そして、勝手にリンクを貼らせていただいてしまいましたことm(__)m
今でも思い出すと、あのシーンこのシーン、すべてに涙してしまいます。
とても羨ましいお二人でしたね。
その後のおばあちゃんはどうしているのかしら。。。
これまで見た映画、ほとんど、泣いてます(笑)
涙活~~~(^^;
Commented by ♥ junjun at 2016-08-07 14:40 x
♪今回 夏のお里帰りで この映画を見 観ようと決めてました。
・・・が、封切りの 7日と27日を間違えてしまい 早く行ってしまい...
あ~ぁ 観れなくて、残念(-_-;)

内容は知ってた (ドキュメンタリーで見た)けど
naomiさんのレポで シッカリ 思い出しました、(´▽`)アリガト!
Commented by naomichan_2 at 2016-08-08 01:10
> ♥ junjunさん
こんばんは。
そうですね、東京にいらしている間にご覧になれればよかったですね。
私は、その後のおばあちゃんがどうされているのか、とっても気になります。
でも、知りたくもあり、知らなくてもよいと思うこともあり。。。
とっても仲の良いおじいちゃんとおばあちゃんの様子を見ていて、なんだか羨ましくなりました。
Commented by hana-kurashi at 2016-08-08 11:35
naomiさまの記事で十分感動を味わうことができました。
おじいさんとおばあさんの自然な仲良しシーン・・是非、劇場で観て、涙も流したいのだけど〜時間が取れそうにないの。。ご紹介、ありがとうございます。
Commented by naomichan_2 at 2016-08-09 23:57
> hanaさま
正直、この映画、あまりにも切なすぎて、おすすめですが、おすすめできない気持ちもあるのです~。

これからも映画はたくさん見たいと思います。拙い文章ではありますが、また感想を書いていきますので、よろしければご覧くださいませ。


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